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ユメギワのラストボーイ
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ヘンリー・サーティースというF2 (F1の下位カテゴリーの1つ) のドライバーが亡くなった。

ブランズ・ハッチでのレース中、クラッシュした違うマシンのタイヤが直撃して死亡。

パパのジョン・サーティースは元WGP(現MOTO GP)かつ、元F1世界チャンピオンで、

第一期ホンダF1でも活躍してた有名ドライバー。

彼本人も18歳という若さ、去年のフォーミュラ・ルノーでも総合2位、

F3や今年のF2でも調子が良かったし、悲しい事故だね。

死亡事故だし載せるのは気が引けるけど、一応ここで動画が見られる。(www.youtube.com/watch


動画を見れば分かるんだけれど、パッと見では死亡事故には見えないんだよね。

ただ、F2とはいえ200キロ近くのスピードで、

ブレーキなんかついたままの数十キロあるタイヤと衝突するんだから、

当然その衝撃はかなりのモンだろうし、もちろん避けようも無い。

なんて珍しい事故だって思う人もいるかもしれないけど、

実はこの手の事故は無い訳じゃないから、

F1や、多分アメリカのインディシリーズなんかではクラッシュ後にタイヤが飛ばないように、

タイヤはワイヤーでシャシーに繫ぐっていうルールがあるんだけど、

どうもF2には無かったみたいだね。


モータースポーツって、やっぱ危険なんだよね。

4輪でも2輪でも、フォーミュラでもハコでも。

日本でも風戸裕、高橋徹なんていう当時将来有望だったドライバーがレース中に亡くなってるし、

F1で言えば、15年前のアイルトン・セナもそうだ。(しかも未だに原因のなすりつけあい、裁判継続中)


ただ、もちろんレース運営側やマシン製造者もバカじゃないから、

ドライバーを守るマシン、ドライバーを守るレギュレーションになってきてる。

現にセナ以降(それ以前も結構長い間)、F1ではドライバーの死亡事故はなかった。

数年前のロベルト・クビサの事故や、ちょい最近のH.コヴァライネンの事故なんて、

「あれ、コレ、ちょっとヤバイんじゃない?」って思っても命は助かってる。

特に、スポーツというよりショー、エンターテイメント色が濃くなるアメリカのカテゴリー、

その中でもNASCARなんて救命処置のスピードが半端ない。

だから、最終周、トップ走行中に後ろから押されて壁に衝突、爆発炎上してもほぼ無傷、

事故ったドライバー本人も 「面白かっただろ?これこそNASCARだ!」 なんて興奮してたりする。

頭がおかしいんじゃないかとも思うが、それもマーシャルの消火活動の迅速さあってこそだ。


でもそんなNASCARを含め、まだ死亡事故は起こる。

こんな言い方はしたくないけれど、誰かが死ぬと、その後の安全性はかなり上がる。

今回の事故でF2のレギュレーションは改定されるだろうし。

でもセナが死んで、改良に改良を尽くされたF1マシンでも、

それこそ鳥やネズミを撥ねてクラッシュした例もあるんだから、

時速300kmの世界では何が死につながるか分からない。。


「 生きるならば、完全な、そして強烈な人生を送りたい。

  僕はそういう人間だ。

  事故で死ぬなら、一瞬のうちに死にたい。」


生前のセナの言葉なんだけど、セナは寂しいことにその通りになってしまったんだよね。

完璧主義で、特に因縁の相手プロストと比べるとナイーブだったセナっぽいセリフだけどね。


未来あるドライバーが亡くなったことが残念。

この事をきっかけにモータースポーツの安全性が上がることを願うのみだね。

RIP。




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